ブログ / Diary

院長ブログ

胚移植にはホルモン補充周期がよいか自然周期がよいか?

一般的にはホルモン補充(HR)周期と自然周期の妊娠率は差がないとされています。 HR周期は2週間以上前から、移植日が決定できるため予定が立てやすいという利点があります。 しかし外からホルモンを補充するため、体がしんどいとか胸が張るなどの副反応もあります。 自然周期はあらかじめ予定が立てにくいという欠点はありますが、体への負担は少ないというのが利点です。 当クリニックでは仕事をしながら治療をしている人が、圧倒的に...

『子宮鏡をした周期での凍結胚移植はよく妊娠する』

当院では良好胚盤胞を1回移植して妊娠しなかった場合、子宮鏡を行なって子宮内膜ポリープの有無や慢性子宮内膜炎のチェックをしております。 これらの異常がない場合は自然周期で胚移植を行なっています。 子宮鏡で子宮腔内を洗浄することが何らかの作用をしているのかよく妊娠します。 まだ詳細は解析はしておりませんが結果が出たらまたご報告します。

最近よく行なう調節卵巣刺激法PP-OSについて

ARTのための卵巣刺激法(COS)は色々あります。 その中で卵巣機能が比較的良好な方にはantagonist法がよく使われます。 また今日では標準的な方法になっています。 これは、刺激の途中で勝手に排卵しないようにブレーキ役のantagonist(商品名 ガニレスト)を注射します。 PP-OS法とはこのantagonistの替わりに合成黄体ホルモン(商品名 デュファストン)を内服し勝手な排卵を予防します。 この方法の利点は①安価 ②注射ではなく内服薬 ...

『不妊症の原因となる子宮内膜症の予防、治療』について

近年、子宮内膜症(EM)は増加しています。 比較的若い年齢(20歳前半)からの発生も稀ではありません。 EMが一旦発生するとこれを完全になくすことは困難ですが、それ以上に進ませないことは可能です。 逆に放置するとEMは進行し、将来、不妊症の原因になります。 まず、強い生理痛や生理以外の腹痛、性交痛を自覚したら受診しましょう。 早めの治療(ピルの服用やジェノゲスト)はEMの成長にブレーキをかけ、将来の不妊症の予防につなが...

『女性アスリートとスポーツ障害(月経異常)』

いよいよ東京オリンピックが始まりそうですね。 ゛女性アスリートの三主微゛というものを聞いたことがありますか? 健康を増進させるためのスポーツですが運動量が過度になりやすいトップアスリートには ①月経異常(月経がない、たまにしか月経がないなどの生理不順) ②体重コントロールのため、強い食事制限を行ないエネルギー不足に陥りがち ③疲労骨折のリスクが上昇する。 これは過度の運動や体重制限により卵巣機能が低下あるいは停止...

『体外受精のための新しい卵巣刺激法』を始めました

当院では従来、たくさんの卵を獲得するために主にantagonist法で卵巣刺激を行なってきました。 最近新しい刺激法としてPP-OS(progesterone primed-ovarian stimulation)を始めました。 本法はantagonist法と同等の妊娠成績が上げられると言われますが刺激に要するコストが安価なのが魅力です。

見逃されやすい子宮内膜症

皆さんお元気ですか? 最近、生理痛や性交痛を訴えて来院する患者さんが増えています。皆さん、既に他院で受診していて特に問題はないと言われた方です。しかし診察してみると内膜症がある方が殆どです。 それも診断しにくい骨盤子宮内膜症の方々です。 次のような症状があったら内膜症を疑いましょう。 ①昔と比較して年々月経痛が強くなっている ②月経前にも腹痛がある ③時に性交痛(膣の奥)がある ④不妊症 このような症状に心当たりのあ...

子宮内膜が菲薄な人への血小板由来因子濃縮物注入により内膜を厚くさせ胚移植を行なう新たな方法

ART成功のカギは移植する胚のグレード(良い胚か、悪い胚か)はもちろんですが、もう一つ着床の場である子宮内膜(EM)の受け入れ状態(receptivity)が重要です。 内膜の状態を最も簡単にモニターする方法の一つが超音波で内膜の厚さを計測する方法です。通常EM厚が7mm以上あればOKとされますが、自然周期ではもちろん、外部からEMを厚くする卵胞ホルモンを補充しても厚くならない人が時にみられます。そのようなEM菲薄な場合、最近、血液中の細胞...

当院に沖津培養室長が着任してからの状況

4月より培養士のパイオニア、カリスマ培養士の沖津氏が当院で室長として力を発揮しております。 受精率・3日目の良好胚率・胚盤胞到達率・良好胚盤胞率も確実に上昇しております。 4月~5月は新型コロナの流行で移植がままなりませんでしたが、6月の移植から着実に妊娠効果の手ごたえを感じております。 さらに今後は上昇する予感が感じられます。