ブログ / Diary

なぜ5AAでも妊娠しないのか? ― 胚培養士が原因と“次に整理したいポイント”を解説 ―#6

なぜ5AAでも妊娠しないのか? ― 胚培養士が原因と“次に整理したいポイント”を解説 ―#6

こんにちは、楠原ウィメンズクリニック培養室です。 5AAの胚盤胞を移植しても妊娠しなかったときに、何を考えるべきかを解説します。 ●結論 5AAは非常に良好な胚盤胞ですが、 妊娠を保証する評価ではありません! 妊娠は 「胚 × 子宮 × タイミング」 の組み合わせで決まるため、 1回の移植で結果が出ないことは医学的に珍しくありません。 ●この記事で分かること ✔5AAでも妊娠しない主な理由 ✔1回の不成功でどこまで心配すべきか? ...

診療時間延長のお知らせ

診療時間延長のお知らせ(2026年5月7日より) ― 忙しい日々の中でも、あなたの大切な選択を支えるために ― 5月7日より、当院では診療体制を拡充し、 平日20時までの診療 (水曜日は午前診療のみ) 土曜日午後の診療 を新たに開始いたします。 ________________________________________ 現代の女性にとって、 仕事や家庭とご自身の体のケアを両立することは、決して簡単ではありません。 特に、不妊治療や卵子凍結を考える20〜40代...

受精しない原因はどこにある? 〜培養室から見る「受精障害の本当の理由」〜#5

こんにちは楠原ウィメンズクリニック培養室です。 「採卵はできたのに、受精しなかった...」 「精子も卵子も問題ないと言われたのに、なぜ?」 このようなお悩み、とても多いです。 実は受精は、単純な現象ではありません。 いくつものステップが重なって初めて成立します。 今回は、普段あまり知られていない 培養室の視点から、受精しない理由をわかりやすく解説します。 ●受精とは何が起きているのか? 体外受精や顕微授精では、 ✔...

受精したのに育たないのはなぜですか?~胚培養士が解説~#4

こんにちは楠原ウィメンズクリニック培養室です。 「受精はしたのに、胚盤胞まで育たなかった...」 「見た目は良さそうだったのに、途中で止まってしまった...」 こうした結果に、戸惑いやつらさを感じる方はとても多いです。 まずお伝えしたいのは、 同じような経験をされる方は少なくありませんということです。 今回は、胚培養士の視点から 「受精したのに育たない理由」をわかりやすく解説します。 ① 受精=ゴールではない? まず...

どんな人にPICSIは適していますか?~胚培養士が解説~#3

こんにちは楠原ウィメンズクリニック培養室です。 「精子の“質”ってどう評価されているの?」「前回うまくいかなかったのはなぜ?」 そんな疑問を感じている方もいらっしゃるかもしれません。 前回のブログでは、精子DNA断片化(DFI)について解説しました。 精子は“見た目”だけでは分からない部分があり、DNAレベルの質が胚発育に影響する可能性があることが知られています。 今回はその続きとして、 精子の「成熟度」に着目した選別方法であ...

精液検査が正常でも妊娠しない理由とは?~胚培養士が解説~#2

精液検査が正常でも妊娠しない理由とは?~胚培養士が解説~#2

こんにちは、楠原ウィメンズクリニック培養室です。 治療を続ける中で、「なぜうまくいかないのか」と不安に感じることもあるかと思います。 今回は、その一因となり得る“精子の見えない質”についてお話しします。 ●精子の“見えない質”を評価する「DFI検査」と「抗酸化力検査」 「精液検査は問題なかったのに、なかなかうまくいかない…?」 そのようなお悩みを抱えていませんか? 一般的な精液検査では 精子の数・運動率・形態を評価します...

卵子凍結と仕事は両立できる?通院・採卵・副作用までわかりやすく解説

卵子凍結と仕事は両立できる? 通院・採卵・副作用までわかりやすく解説します。 ―無理なく、でもしっかり結果を出すための工夫― 将来のライフプランを考えたとき「卵子凍結をしておきたい」と考える女性が増えています。 一方で、 ・仕事には影響を出したくない ・でも、きちんと結果は出したい この2つを両立したい、という声もとても多く聞きます。 仕事を続けながら卵子凍結をするために ✔ 通院回数 ✔ スケジュールの組み方...

卵子凍結は何歳まで?年齢と卵子の質の関係を胚培養士が解説#1

こんにちは、楠原ウィメンズクリニック培養室です。 卵子凍結が気になっている方の中には、 「何歳までにやればいいの?」 「卵子の質はいつから下がるの?」 と疑問に思われている方も多いのではないでしょうか。 今回は、日々卵子や受精に関わっている胚培養士の視点から、 できるだけわかりやすくお話しします! ● 卵子の質は何歳から下がる?数だけでなく“質”も変化します 卵子については「年齢とともに数が減る」という話をよく聞き...

日本生殖心理学会に参加しました

2月1日、日本生殖心理学会に参加しました。 心理士の方々を中心に、医師、看護師、そして社会制度をつくる立場の方まで、「不妊治療に悩む方を全力で支えたい」という温かな思いが集まった学会で、多くの学びを得る時間となりました。 印象的だったのは、「女性の不定愁訴」をテーマとした講演です。 女性の体調や感じ方、治療への向き合い方は実に多様で、一言では表せない――その複雑な心と体を、どのように治療の中に丁寧に取り込んでい...

AI時代の不妊治療、どう向き合う?

―「予測できない世界」との、賢いつきあい方― AIが急速に活用される時代になりました。 では、不妊症の分野では、AIはどのように使われるのがよいのでしょうか。 結論から言うと、 「すべてをコントロールするため」ではなく、「全体像を理解し、続ける力を支えるため」 に使うのが、最も現実的で、やさしい活用法だと考えています。 不妊治療は、「予測が難しい世界」 医学的に見ても、妊娠・不妊症には他の病気の診断や治療とは異...