不妊治療成績/ Data

当院2022年妊娠率

2022年1月~2022年12月

妊娠に結び付いた治療法の分析

2022年の一年間に当院で妊娠された方は 192名です。治療法別の内訳を調べたところ、 タイミング方が18%、AIHが11%そしてARTが最も多く71%でした。

2022年の治療法別妊娠者数の内訳

合計:192名

ART(体外受精・顕微授精・凍結融解胚移植)の成績

1.当クリニックのARTの治療成績

ARTを開始した2014年から2022年までの治療成績と最新の2022年1年間の治療成績を示します。
標準的には治療成績は胚移植当たりの妊娠率( /胚移植)で表されます。何周期の移植を行ってそのうちの何周期に妊娠が成立したかということを表しています。
また、移植のほとんどは、一般的に治療成績が良好とされている凍結融解胚移植を行っています。

2014年~2022年
融解胚移植の臨床成績

年齢 移植胚ステージ 平均年齢 移植周期数 妊娠周期数 臨床妊娠率
(%)
流産率
(%)
~39歳 初期胚 35.1 665 198 29.8% 19.2%
胚盤胞 34.6 1279 598 46.8% 21.1%
40歳~ 初期胚 41.9 391 54 13.8% 40.7%
胚盤胞 41.3 346 100 28.9% 30.0%

最も新しいデータを示します。

2022年
媒精方法別の採卵周期数(卵子凍結5件は除く)

治療法 採卵周期数 凍結・移植に至った周期数(%)
IVF 89 75 (84.3)
ICSI 120 102 (85.0)
Split-ICSI 27 27 (100.0)
採卵のみ 8 -
合計 244 204 (83.6)

2022年の採卵周期における妻の年齢分布

平均:38.3歳

2022年融解胚移植の臨床成績

年齢 移植胚ステージ 平均年齢 移植周期数 臨床妊娠
周期数
妊娠率
(%)
流産率*
(%)
~39歳 初期胚 36.4 41 15 36.6% 13.3%
胚盤胞 34.7 180 92 51.4% 19.6%
40歳~ 初期胚 42.3 33 2 6.1% 50.0%
胚盤胞 41.2 68 22 32.4% 22.7%

*2023年1月末の時点の数値であり、後期流産などで数値が変動する可能性あり。

これを要約しますと30歳代までの若齢の症例においては初期胚移植での妊娠率が36.6%、胚盤胞移植では51.4%でした。また流産率はそれぞれ13.3%および19.6%でした。
一方、40歳以上の高齢の症例では初期胚移植での妊娠率が6.1%、胚盤胞移植では32.4%とやや低下します。また高齢になると一般的に流産率が30%以上へと上昇しますが、これは主に胚の染色体異常の発生頻度の上昇によるものとされています。

2022年の楠原ウィメンズクリニックのART治療成績
(凍結融解胚移植周期)

~39歳

40歳~