Ⅲ性交痛Intercourse pain

Ⅲ性交痛Intercourse pain

1.性交痛ってなぁに?

性交時に発生する外陰部、腟、下腹部におこる痛みを性交痛とよびます。

2.性交痛の原因は?

頻度の上で一番多い原因は女性の腟の分泌液いわゆる、うるおいが少ないためおこる性交痛があげられます。主に膣の入口に痛みを感じ、性交がスムーズに行えません。女性がくつろいで性交にのぞめない場合や性交の前のウォーミングアップが不足している場合などにおこります。また、閉経前後で卵巣から女性ホルモン分泌が低下し、膣が萎縮した場合などにおこります。また、次に詳しく述べますが見逃していけない性交痛の原因の一つに子宮内膜症があります。

3.見逃してはいけない性交痛

子宮内膜症が原因の性交痛 子宮内膜症がどのような病気かは本ホームページの「子宮内膜症」の項目を参照して下さい。簡単に言えば本来子宮の内側にある子宮内膜が骨盤腟内に広がり、そこで増殖する病気です。内膜症のおこりやすい場所の一つがダグラス窩といって子宮と直腸の間の所です。

4.子宮内膜症による性交痛の特徴は?

子宮内膜症の女性の全ての方に性交痛があるわけではありません。ですから、性交痛がないから内膜症がないというわけではありません。内膜症による性交痛の特徴は膣の奥の方あるいは下腹部痛があることです。
また、性交時の体位で痛い体位とそうでもない体位があります。特に男性器が膣の奥まで入る体位は痛みが出やすいのです。心あたりがある方も多いと思います。もう一つの特徴として性交後も下腹部痛が残ることがあります。性交の翌日も下腹部に違和感があったり痛みを感じるようなら子宮内膜症を疑いましょう。

性交痛の種類・対処法
原因 特徴 対処法
腟分泌が少ない、いわゆる濡れ方が少ない(潤滑) ・腟の入口が痛い ・いわゆる潤滑ゼリーの使用
・心のリラクゼーション
・性交前のウォーミングアップ(いわゆる前戯)
・更年期以後で分泌が少なく、腟の伸びが不十分の場合はホルモン補充療法がおすすめ
子宮内膜症による性交痛 ・膣の奥が痛い
・体位で変わる(特に痛い体位がある)
・下腹部に痛み,違和感
・性交後も痛みが残る
・まずは婦人科を受診しましょう。骨盤内子宮内膜症は見逃されやすいので経験の豊富な専門医を受診しましょう
女性性機能不全(FSD) ・性的欲求低下
・性的快感やオーガズムが得られない
・性行為に痛みを伴う
・セックスカウンセラー
・セックスセラピスト