ブログ / Diary

2022年04月

当院からの学会発表が優秀演題候補にノミネートされました。

2022年5月28日に哺乳動物の卵やヒトの生殖医療についての学会(日本卵子学会)が開催されます。 当院から出題した『Piezo-ICSIにおける異常破膜によって生じる変性はPVP嚗露で回避できる』という演題が、この度優秀演題にノミネートされました。 アカデミー賞にノミネートされたようなもので、ノミネートされただけでも光栄です。 選抜されれば言う事ありません。

多嚢胞性卵巣(PCOS)とART

PCOSは日本人女性の10%位存在するといわれ、ポピュラーな卵巣の疾患です。 通常、排卵障害・月経不順・無月経・多毛・肥満傾向などの症状を伴い、また不妊の原因にもなります。 排卵をスムーズにさせるためにはletrozoleという内服薬があります。 しかし他の不妊原因として精子異常や卵管閉鎖などがあると生殖補助医療(ART)が必要になります。 ARTをするには卵巣刺激ホルモン剤を注射し、卵胞を発育させます。 これを調節卵...

当院の培養室長 沖津がFM西東京「妊活ラジオ」に出演いたしました!

こんにちは、楠原ウィメンズクリニックの培養室です。 2022年2月13日(日)に放送されたFM西東京「妊活ラジオ~先端医療の気になるあれこれ~」に当院の培養室長である沖津が出演いたしました。 内容は「胚培養士と保険について」です。 患者さんと直接、接する機会が少ない胚培養士ですが、少しでも私達について知っていただけたら嬉しいです。 過去の放送はFM西東京のホームページよりお聞きいただけます。 →こちらをクリック

保険診療でARTは変化したか?

御存知のように本年4月1日より従来自費診療であった体外受精などの補助生殖医療(ART)が保険対象になりました。3月にARTを予定していた人が4月に持ち越され4月のART件数が増えています。 しかしまだ余裕があります。お急ぎの方は御相談下さい。

卵子凍結(未受精卵子の凍結保存)について

こんにちは、楠原ウィメンズクリニックの培養室です。 近年、需要が増している「卵子凍結(未受精卵凍結)」についてお話していきたいと思います。 まず、卵子凍結とは卵と精子の受精を行う前の卵のみを凍結することを指し、大きく分けて「医学的適応」と「社会的適応」により実施されます。 ●医学的適応…癌など悪性腫瘍に罹患した方が、化学療法などの治療により卵巣機能が低下してしまう前に妊孕性温存のため凍結を行うこと。 ●社会的適...

子宮卵管造影法(HSG)について

最近、不妊検査の一つであるHSGだけできないかとのお問い合わせがあります。 予約が空いていれば対応しております。 しかし、不妊検査・治療の中でHSGは卵管の状態を知る一つの検査にすぎません。 HSGも含め系統的に一連の不妊検査をすることをおすすめします。