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卵子凍結のデメリットは?後悔しないために知りたい3つの負担を徹底解説

卵子凍結について調べていると、「将来の選択肢が広がる」という前向きな言葉ばかりが目に入ってきて、かえって決めきれなくなることはありませんか。良い面だけを聞かされている気がして、本当のところどうなのかを知りたい。そう感じている方は少なくありません。結論からお伝えすると、卵子凍結のデメリットは性質の違うものが混ざっています。ひとまとめに並べられると判断がつきませんが、種類ごとに分けて見ていくと、自分にとって受け入れられるものとそうでないものが見えてきます。今回は、デメリットを3つの層に整理したうえで、それぞれの中身を分かりやすく解説します。この記事でわかること✓卵子凍結のデメリットを3つの層に分ける考え方✓採卵にともなう体への負担✓凍結した個数と年齢が結果を左右する理由✓凍結後も毎年続く費用と手続き目次01デメリットは「3つの層」に分けて考える02採卵にともなう体への負担03「個数」と「年齢」が結果を決めるという限界04使わないまま続く費用と手続き05楠原ウィメンズクリニックへご相談ください06参考文献この記事の監修者 楠原ウィメンズクリニック院長 楠原 淳子生殖専門医 / 医学博士東京慈恵会医科大学の産婦人科生殖班にて診療と教育に従事し、米国ノースウェスタン大学院でReproductive Scienceを修めた生殖医療の専門医です。「年齢における卵子の質の変化」をテーマとした研究により博士号を取得しています。学歴・東京都出身・白百合学園高校 卒業・杏林大学 医学部卒業・アメリカ ノースウェスタン大学院 Master of Science of Reproductive Science卒業経歴・2006年 杏林大学 医師初期研修終了・2006年 東京慈恵会医科大学 産婦人科入局・2010年 産婦人科専門医取得後、東京慈恵会医科大学 助教(以後、産婦人科生殖班にて診療と教育に従事)・2016年 米国ノースウェスタン大学院にて不妊治療の基礎医学から社会背景まで学ぶ・2018年 修士号を取得し卒業・2019年 東京慈恵会医科大学 産婦人科 助教および副医局長として勤務(“年齢における卵子の質の変化”をテーマとした研究論文にて博士号取得)・2022年 楠原ウィメンズクリニックにて勤務所属学会・日本産婦人科学会認定専門医 研修指導医・日本生殖医学会会員 生殖専門医・日本がん・生殖医学会認定 生殖医療ナビゲーター・日本産婦人科遺伝子診療学会会員デメリットは「3つの層」に分けて考える卵子凍結について語られるマイナス面は、大きく3つに分けられます。この分け方を先に持っておくと、情報に振り回されにくくなります。体への負担卵巣を刺激し、採卵という処置を受ける以上、体への働きかけは避けられません。ただし治療期間に集中して現れるもので、期間が限られているという特徴があります。確率の限界凍結したからといって、将来の妊娠が約束されるわけではありません。凍結できた個数とそのときの年齢によって、期待できる幅は最初から決まります。努力で覆せる部分が小さい層です。時間とお金の継続もっとも見落とされやすい部分です。凍結した時点では何も結果が出ておらず、使うかどうかも分からないまま、保管の手続きと費用だけが毎年続きます。終わりが見えないまま持続するという性質があります。この3つは、重さの順に並んでいるわけではありません。体の負担が気にならない方もいれば、毎年判断を迫られることのほうが重いと感じる方もいらっしゃいます。ご自身がどの層に引っかかっているのかを見極めることが、判断の出発点になります。採卵にともなう体への負担まず1つ目の層である体への負担から見ていきましょう。卵子凍結では、複数の卵子を得るために卵巣を刺激します。この刺激への反応には個人差があり、卵巣が過剰に反応して腹部の張りや不快感が生じる卵巣過剰刺激症候群と呼ばれる状態が起こることもあります。排卵誘発を行う治療に共通して知られている副作用で、卵巣の反応を確認しながら薬の量を調整することでリスクを抑える対応がとられます。気になる症状があれば、早めにお伝えください。当院では卵巣刺激を始める前に、感染症の採血とAMH検査を行っています。AMHは卵巣にどのくらい余力が残っているかを示す指標ですので、どの程度の卵子が期待できるかを事前に把握するうえで欠かせません。もう一つ知っておいていただきたいのが、凍結と融解の過程で失われる卵子があるという点です。・凍結・融解の際にダメージを受ける可能性があります・融解した卵子がすべて回復し、良い状態で成長が進むとは限りません・当院では融解後にしばらく培養し、最終的な状態を確認してから使用の可否を判断します保存管理には万全を期していますが、凍結や融解のストレスによって卵子が著しく変性したり死滅したりすることは、一定の割合で起こり得ます。つまり、凍結した個数がそのまま使える個数になるわけではないのです。この点は、次の層と直結してきます。「個数」と「年齢」が結果を決めるという限界2つ目の層である確率の限界について、数字を使って整理しておきましょう。卵子1個あたりの妊娠率は、報告によって差はあるもののおよそ4〜11%程度とされています。しかもこの数字は年齢とともに下がっていくため、若いうちに凍結したかどうかで期待できる幅が変わります。この確率から逆算すると、必要な個数が見えてきます。当院では少なくとも10〜15個を目標とすることをお勧めしており、採卵時の年齢に応じた目標個数を目安としてお示ししています。裏を返せば、1個や2個だけ凍結して安心するという選択は、期待に届きにくいということです。凍結したという事実そのものが安心材料になりやすいだけに、ここは正直にお伝えしておきたいところです。年齢についても、指針の側で目安が示されています。日本生殖医学会は、未受精卵子を採取する時の年齢について36歳未満が望ましいとしており、使用にあたっては加齢による周産期リスクの上昇を十分に考慮する必要があるとしています。凍結した卵子はマイナス196度の環境で保存されるかぎり時間の影響を受けにくいとされていますが、それを使って妊娠し出産するのはご本人の体です。卵子の年齢は止められても、体の年齢は進んでいく。これは避けられない限界といえるでしょう。なお、凍結卵子を使うときには融解したうえで顕微授精を行い、受精卵が得られれば培養を経て子宮に移植します。凍結から出産までのあいだには、いくつもの段階が残されています。関連記事・卵子凍結の妊娠率はどのくらい?年齢別の確率と必要な個数の目安を徹底解説使わないまま続く費用と手続き3つ目の層である時間とお金の継続が、もっとも語られにくい部分になります。当院では、凍結した卵子の保管期間を1年間としています。継続するには来院と手続き、そして費用が必要で、手続きがなければ廃棄の意思と判断される仕組みです。この場合、当院から改めてご連絡はいたしません。つまり、凍結したあとは毎年、続けるかやめるかの判断を迫られ続けることになります。使うかどうか分からないものに対して、結論が出ないまま判断だけを繰り返す状態が、人によっては想像以上に重く感じられます。パートナーができたとき、あるいは自然に妊娠したときにも、預けたままの卵子をどうするかという問いは残ります。期限についても押さえておいてください。・採卵: 原則として満40歳の誕生日まで・凍結卵子の使用とお預かり: 満45歳の誕生日まで保管を続けたとしても、いつかは使うか手放すかを決める日が来るということです。日本生殖医学会の指針でも、生殖可能年齢を過ぎた場合には通知のうえで破棄できるとされ、保存の意思を定期的に確認することが望ましいとされています。費用については、当院では30万円のプランをご用意しており、東京都の助成が適用された場合の実質的なご負担はなし〜15万円の幅に収まります。東京都の助成は18歳から39歳の方が対象で、翌年度以降も保管に関する調査への回答によって支援が続く形です。ただし助成があっても、毎年の手続きという負担そのものが消えるわけではありません。なお、保存管理には万全を期していますが、天災や火災、事故といった不可抗力による場合には保管料の返金ができない点も、あらかじめご了承いただいております。楠原ウィメンズクリニックへご相談くださいここまで見てきたデメリットは、避けられるものと避けられないものに分かれます。体への負担は事前の検査と丁寧な調整である程度小さくできますし、個数の不足は目標を最初から高めに設定することで補える部分があります。一方で、卵子1個あたりの確率や、使うときの体の年齢という限界は、努力で覆せるものではありません。ただし、凍結する時期を早めることで、その限界を小さくすることはできるといえるでしょう。楠原ウィメンズクリニックは、1996年の開業以来、多くの患者様と向き合ってきた銀座のクリニックです。日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医および日本生殖医学会生殖医療専門医が、AMHの結果と年齢を踏まえて、どのくらいの個数を目標にすべきかまでご説明します。良い面だけをお伝えして進めるようなことはいたしません。銀座駅A1出口すぐの立地で、平日夜20時までや土日診療も実施しておりますので、働きながらの通院も可能です。迷っている段階のご相談でも構いませんので、まずは一度お越しください。楠原ウィメンズクリニックへのお問い合わせはこちら ▶参考文献・日本生殖医学会 未受精卵子および卵巣組織の凍結・保存に関する指針・日本生殖医学会 生殖医療Q&A・東京都福祉局 卵子凍結に係る費用の助成不妊症治療ガイド(参考情報サイト)