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卵子凍結クリニックの選び方は?後悔しないための判断基準と費用を徹底解説
「卵子凍結を考えているけれど、どのクリニックを選べばいいのかわからない」
そんな声は決して少なくありません。卵子凍結は自費診療が中心であり、クリニックによって費用体系も凍結技術も異なります。加えて、採卵から凍結、将来の融解・体外受精までを見据えた長期的な関係性が必要になる治療だからこそ、最初のクリニック選びが重要な分岐点です。
この記事では、卵子凍結を検討している方に向けて、クリニックを選ぶ際に見落としがちな判断基準や費用の考え方、東京都の助成金制度の活用法まで、実際に役立つ情報を整理してお伝えします。
卵子凍結とは?将来の妊娠に備える選択肢
卵子凍結とは、将来の妊娠・出産に備えて、未受精の卵子を採取し超低温で保存する医療技術です。
女性の卵子は胎児期に作られた後、新たに生成されることはありません。年齢を重ねるごとに卵子の数は減少し、質も低下していきます。
卵子凍結には大きく分けて2つの適応があります。がんなどの治療前に妊孕性を温存する「医学的適応」と、キャリア形成やパートナーとの関係性などの理由で妊娠時期を先延ばしにする場合の「社会的適応」です。近年注目が集まっているのは後者で、東京都が2023年10月から助成制度を開始したことも、社会的卵子凍結の認知度を大きく押し上げました。
ただし、卵子凍結は「妊娠を保証する治療」ではありません。日本産科婦人科学会の報告によると、2020年に行われた未受精凍結卵子を用いた胚移植での妊娠率は約29%でした。卵子1個あたりの妊娠率は4〜12%程度とされており、年齢とともに低下します。
つまり「凍結すれば安心」ではなく、「いつ、何個凍結するか」が将来の妊娠可能性を左右するのです。
卵子凍結のメリットとデメリット
卵子凍結の最大のメリットは、若い時点の卵子の質を維持できることにあります。
35歳の時点で凍結した卵子は、40歳で使用しても35歳時点の妊娠率に近い成績が期待できるとされています。キャリアやライフプランとの両立を図りながら、将来の選択肢を残せる点は大きな利点でしょう。
一方で、デメリットやリスクも正しく理解しておく必要があります。まず、採卵には卵巣刺激のための注射が約10日間必要で、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクが伴うことは知っておきたいポイントです。また、凍結した卵子が融解時にすべて生存するとは限らず、受精・着床・妊娠継続の各段階でそれぞれハードルが待ち構えています。
さらに見落とされがちなのが、卵子を凍結しても出産時の母体年齢は変わらないという事実です。高齢出産に伴う妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの産科リスクは、凍結した卵子を使った妊娠であっても同様に残ります。
卵子凍結クリニック選びで見るべき5つの判断基準
卵子凍結のクリニック選びは、単に「近いから」「安いから」で決められるものではありません。ここでは、後悔しないクリニック選びに欠かせない5つの視点を解説します。
治療実績と採卵数の実績を確認する
卵子凍結を行うクリニックには、生殖医療を専門とするクリニック、大学病院の生殖医療部門、卵子凍結に特化した施設など、いくつかのタイプがあります。
ここで見落としがちなのが、「体外受精の実績」と「卵子凍結の実績」は別物だという点です。体外受精では受精卵(胚)を扱いますが、卵子凍結では未受精の卵子を扱うことになり、両者の技術的難度は異なります。未受精卵は受精卵より凍結・融解時のダメージを受けやすいため、未受精卵の取り扱いに十分な経験があるかどうかを確認することが重要です。
具体的には、「年間の採卵件数」「未受精卵の凍結件数」「凍結融解後の卵子生存率」などのデータを公開しているクリニックは信頼性が高いといえます。数字を出しているということは、それだけ自施設の成績に自信を持っている証でもあるからです。
培養士(エンブリオロジスト)の技術力と体制
採卵後の卵子を実際に扱い、凍結作業を行うのは培養士です。医師の技術だけでなく、培養室のスタッフの経験年数や体制も大きく成績に影響します。
楠原ウィメンズクリニックでは、超急速ガラス化保存法(Vitrification法)を採用しており、毎日その日に行われる採卵や培養の状態を培養士からドクターへ報告する体制を整えています。医師と培養士が情報を共有し、別の立場から検討するプロセスは、卵子の扱いにおける安全性と質を高める重要な仕組みです。
クリニックを選ぶ際には、培養室の体制やスタッフの人数、培養士からの説明機会があるかどうかも確認してみてください。卵子凍結の成否は、採卵の腕だけでなく「採った後の扱い」で決まるといっても過言ではありません。
費用の「総額」で比較する
卵子凍結の費用を比較する際、「採卵・凍結費用」だけに目が行きがちですが、実際にはそれ以外のコストが積み重なります。卵子凍結にかかる費用の内訳としては、事前検査(感染症採血・AMH検査など)、排卵誘発の薬剤費、採卵手術費、凍結保存費、そして毎年の保管延長料です。
さらに将来、凍結卵子を使って体外受精を行う際には、融解・顕微授精・胚移植の費用も別途発生します。
楠原ウィメンズクリニックでは、年齢や金額、将来への希望も含めて個別に選んでいただく3つのプランをご用意しています。
①東京都にお住まいの方が助成金内で受けていただき、卵巣低刺激のため身体への負担が少ない20万円(東京都助成金にて実質負担なし)プラン
②卵巣刺激もしっかり行い、凍結できる卵子の凍結個数も目指しながら費用負担を抑えた30万円(東京都助成金にて実質負担10万円)プラン
③痛みの少ない自己注射製剤を使用し、卵巣刺激を行い採卵した卵子は個数に限りなく凍結、採卵時の麻酔もしっかりできる45万円(東京都助成金にて実質15万円)プラン
費用を押さえたい、将来への可能性を高めたい、痛みが心配などそれぞれのご希望に合わせて選んでいただけます。
ポイントは、「初回費用」と「年間保管料」、そして「追加採卵が必要になった場合の費用」の3点セットで確認することです。初回費用が安くても保管料が高額だったり、追加採卵のたびに同額がかかるクリニックもあるため、5年単位のトータルコストをシミュレーションしておきましょう。
通いやすさと診療体制
卵子凍結は、一度の通院で完結する治療ではありません。事前検査、排卵誘発中のモニタリング(通常3〜4回)、採卵手術と、1周期あたり5〜7回程度の通院が必要です。目標個数に届かなければ、周期をあけて再度採卵を行う場合もあります。働きながら治療を受ける方にとっては、アクセスの良さと診療時間の柔軟性が通院継続の鍵になります。
銀座駅A1出口すぐの立地にある楠原ウィメンズクリニックは、平日夜20時まで診療を行っており、仕事帰りの通院にも対応しやすい体制です。土日祝日も診療を実施しているため、平日に休みを取りづらい方でもスケジュールを組みやすいでしょう。
また、卵子凍結は排卵のタイミングに合わせて採卵日が決まるため、「この日に必ず来てください」と言われることがあります。急な通院指示に対応できる立地かどうかは、意外と見落としやすい判断材料です。
カウンセリングの質とリスク説明の丁寧さ
卵子凍結を検討する段階で、クリニックのカウンセリング体制を見極めることが大切です。
なぜなら、卵子凍結は「する」と決めた後の治療だけでなく、「するかどうか」を判断するプロセスそのものに医学的な知識が必要だからです。信頼できるクリニックは、メリットだけでなく、リスクや限界についても率直に説明します。
「卵子凍結をすれば妊娠できる」という誤解を解き、年齢別の妊娠率の現実や、凍結卵子を使用しても妊娠に至らない可能性について伝えてくれるかどうかは、そのクリニックが患者の利益を最優先に考えているかどうかの証明です。初診やカウンセリングの段階で、質問に対して丁寧に答えてくれるか、データを示しながら説明してくれるかを確認しましょう。
楠原ウィメンズクリニックでは体外受精セミナーを定期開催しており、治療の流れやスケジュール、費用について事前に詳しく知ることができます。楠原ウィメンズクリニックでは、卵子凍結に関する個別相談を承っています。ご自身の年齢や卵巣予備能に合わせた最適なプランについて、生殖医療専門医が丁寧にご説明します。
▶ 楠原ウィメンズクリニックへのお問い合わせはこちらから
卵子凍結クリニックのタイプ別の特徴を知っておく
卵子凍結に対応するクリニックは、大きく3つのタイプに分けられます。それぞれの特徴を理解しておくと、自分に合った施設を見つけやすくなるはずです。
1つ目は、生殖医療専門クリニックです。体外受精や顕微授精を日常的に行っており、採卵から凍結、将来の融解・受精・胚移植まで一貫して同じ施設で対応できる点が最大の強みです。楠原ウィメンズクリニックはこのタイプに該当し、不妊症への診療実績が10年以上の生殖専門医がエビデンスに基づいた診療を提供します。卵子凍結だけでなく、将来その卵子を使って体外受精を行う段階でも、同じチームに診てもらえる安心感は見逃せません。
2つ目は、卵子凍結に特化したサービス型の施設です。採卵と凍結に絞ったサービスを提供し、保管は外部の卵子バンクに委託するケースが多く見られます。料金がわかりやすく設定されている反面、将来卵子を使いたいときに「どのクリニックで体外受精を受けるか」を改めて探す必要が出てきます。
3つ目は、大学病院の生殖医療部門です。高度な医療設備と専門スタッフが揃っていますが、外来の混雑や予約の取りにくさがネックになる場合もあります。合併症リスクが高い方や、医学的適応の卵子凍結が必要な方には心強い選択肢でしょう。
クリニック選びの際に忘れてはならないのは、「凍結する時」と「使う時」は別のタイミングだという点です。凍結時に選んだクリニックで将来そのまま体外受精を受けられるのか、転院が必要になるのかで、手間やコストが変わってきます。
長期的な視点で考えれば、凍結から使用まで一貫対応できる生殖医療専門クリニックが、もっとも効率的な選択になることが多いといえるでしょう。
年齢と卵子凍結個数の関係は「いつ」「何個」が分岐点
卵子凍結を考えるうえで避けて通れないのが、「何歳で凍結するか」と「何個凍結するか」の問題です。
日本生殖医学会のガイドラインでは、卵子凍結は卵子の質が保たれる36歳未満で行うのが望ましいとされています。40歳を超えての凍結保存、および45歳を超えての使用は推奨されていません。また自治体からの助成金にも年齢制限があります。
年齢が上がるほど目標個数が増える理由は、卵子の質の低下にあります。加齢に伴い卵子の染色体異常の頻度が増えるため、正常な胚が得られる確率は下がり、より多くの卵子が必要になるのです。
つまり、30代前半と後半では、同じ「卵子凍結」でもかかる費用や期間に大きな差が生じうるといえるでしょう。「もう少し落ち着いてから考えよう」と先延ばしにするほど、必要な採卵回数と費用は増加する傾向にあります。
検討段階で一度AMH検査(卵巣予備能の指標となる血液検査)を受けておくと、自分の卵巣機能の現状を把握でき、具体的な判断材料になるはずです。
卵子凍結の流れ
卵子凍結は大きく4つのステップで進みます。全体のスケジュール感を把握しておくと、仕事や生活との調整がしやすくなります。
初診・事前検査
初診では、問診と超音波検査、血液検査(感染症・AMHなど)を実施します。健康状態に問題がなければ、次の月経周期から卵巣刺激を開始できるでしょう。
楠原ウィメンズクリニックでは、初めての方はWebシステムから予約を取ることが可能です。
排卵誘発(卵巣刺激)
月経開始後、排卵誘発剤を使って卵巣内の複数の卵子を同時に育てていきます。
期間は約10〜14日間で、この間に3〜4回通院してホルモン値や卵胞の発育状況をモニタリングするのが一般的な流れです。
注射は自己注射で対応できるクリニックもあり、楠原ウィメンズクリニックではゴナールF皮下注への変更も選択可能となっています。
採卵手術
卵胞が十分に発育したら、経腟超音波ガイド下で採卵を行います。採卵自体は15〜30分程度で、局所麻酔または静脈麻酔のもとで実施されるのが一般的です。
採卵日はおおむね月経開始の2週間前後になることが多く、日程は卵子の成熟に合わせて、直前に確定する場合もあるため、スケジュールに余裕を持っておきましょう。
凍結保存
採取された卵子のうち成熟卵であることが確認されたものを、超急速ガラス化保存法により凍結します。
液体窒素(マイナス196℃)の中で保管することで、細胞の機能を損なうことなく長期にわたる保存が可能になります。
保管期間は1年単位の更新制で、楠原ウィメンズクリニックの延長料は年間55,000円です。
凍結卵子の使用は満45歳の誕生日までという期限があるため、長期的なライフプランも踏まえて検討しておくとよいでしょう。
東京都の卵子凍結助成金制度を活用するポイント
東京都では、将来の妊娠に備える卵子凍結に対して助成金制度を設けています。
東京都福祉局が実施するこの制度は、都内在住の18〜39歳(採卵日時点)の女性が対象で、卵子凍結を実施した年度に上限20万円、翌年度以降は保管に係る調査に回答した際に年2万円(2028年度まで)が助成されます。助成金を利用するためには、いくつかの重要なステップがあります。
まず、東京都が開催するオンライン説明会に参加する必要があり、説明会参加日から1年以内に医療行為を開始しなければなりません。また、都が指定する「登録医療機関」で治療を受ける必要があります。楠原ウィメンズクリニックは東京都の卵子凍結助成制度の登録医療機関であり、助成金を活用した卵子凍結に対応しています。
助成金を利用する場合のクリニック選びで特に注意すべき点は、説明会参加前に治療を開始してしまうと助成の対象外になることです。「先にクリニックを受診してから説明会に参加しよう」という順序では、助成金を受け取れなくなる可能性があるため、必ず説明会参加→協力申請→承認→治療開始の流れを守りましょう。
楠原ウィメンズクリニックの場合、初回卵子凍結費用に対して東京都の助成金(上限20万円)を利用すると、治療の希望に合わせたプランから選び、自己負担はなしから15万円まで軽減されます。
さらに、凍結卵子を将来使用して生殖補助医療を受ける際にも、1回上限25万円(最大6回まで)の助成が別途設けられているため、長期的な費用計画に組み込んでおきましょう。
凍結卵子を使って妊娠するまでの道のり
卵子凍結はゴールではなく、あくまで将来の妊娠に向けた「スタート地点」に立つための準備です。凍結した卵子を実際に使うときの流れも、クリニック選びの段階から理解しておくことが望ましいでしょう。
凍結卵子を使用する際は、まず卵子を融解し、パートナーの精子と顕微授精を行います。通常の体外受精とは異なり、未受精の凍結卵子には必ず顕微授精(ICSI)が求められます。1個の精子を直接卵子に注入するこの方法で受精が成功し、胚が順調に発育すれば、数日間の培養を経て子宮に移植するという流れになるでしょう。
ここで意識しておきたいのが、凍結から使用までの間に生じる「脱落率」です。凍結した卵子がすべて融解後に生存するわけではなく、生存した卵子がすべて受精するわけでもありません。受精したとしても、胚として良好に育つかどうかはまた別のハードルです。
だからこそ、「凍結数=使える卵子の数」ではないことを事前に理解しておくことが重要になります。
目標凍結個数を10〜15個としているのは、この脱落率を踏まえたうえで、最終的に移植可能な胚を確保するための現実的な目安なのです。また、凍結卵子を使った体外受精を受けるクリニックが、凍結を行ったクリニックと異なる場合、凍結卵子の移送手続きが発生します。
移送中の温度管理やリスクを考えると、凍結から使用まで同一施設で対応できる体制のほうが、安全面でも効率面でも優れているといえるでしょう。
楠原ウィメンズクリニックで卵子凍結の相談を
卵子凍結のクリニック選びは、今の自分だけでなく、将来の自分のための判断です。
費用や立地だけでなく、治療実績、培養室の体制、カウンセリングの質まで含めた総合的な視点で比較検討することが、後悔のない選択につながります。
楠原ウィメンズクリニックは、1996年の開業以来、生殖医療の分野で長年の実績を積み重ねてきました。
日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医および日本生殖医学会生殖医療専門医が在籍し、一人ひとりの年齢や卵巣機能に応じた卵子凍結プランをご提案しています。
銀座駅A1出口すぐという好アクセスに加え、平日夜20時までの診療や土曜日曜の診療も可能です。
働きながら卵子凍結を進めたい方にも通いやすい環境を整えています。
「まだ決めていないけれど、まずは話を聞いてみたい」という段階でも構いません。
ご自身の卵巣予備能や年齢に合わせた凍結計画について、まずは一度ご相談ください。
▶お問い合わせはこちら
不妊症治療ガイド(参考情報サイト)
そんな声は決して少なくありません。卵子凍結は自費診療が中心であり、クリニックによって費用体系も凍結技術も異なります。加えて、採卵から凍結、将来の融解・体外受精までを見据えた長期的な関係性が必要になる治療だからこそ、最初のクリニック選びが重要な分岐点です。
この記事では、卵子凍結を検討している方に向けて、クリニックを選ぶ際に見落としがちな判断基準や費用の考え方、東京都の助成金制度の活用法まで、実際に役立つ情報を整理してお伝えします。
卵子凍結とは?将来の妊娠に備える選択肢
卵子凍結とは、将来の妊娠・出産に備えて、未受精の卵子を採取し超低温で保存する医療技術です。
女性の卵子は胎児期に作られた後、新たに生成されることはありません。年齢を重ねるごとに卵子の数は減少し、質も低下していきます。
卵子凍結には大きく分けて2つの適応があります。がんなどの治療前に妊孕性を温存する「医学的適応」と、キャリア形成やパートナーとの関係性などの理由で妊娠時期を先延ばしにする場合の「社会的適応」です。近年注目が集まっているのは後者で、東京都が2023年10月から助成制度を開始したことも、社会的卵子凍結の認知度を大きく押し上げました。
ただし、卵子凍結は「妊娠を保証する治療」ではありません。日本産科婦人科学会の報告によると、2020年に行われた未受精凍結卵子を用いた胚移植での妊娠率は約29%でした。卵子1個あたりの妊娠率は4〜12%程度とされており、年齢とともに低下します。
つまり「凍結すれば安心」ではなく、「いつ、何個凍結するか」が将来の妊娠可能性を左右するのです。
卵子凍結のメリットとデメリット
卵子凍結の最大のメリットは、若い時点の卵子の質を維持できることにあります。
35歳の時点で凍結した卵子は、40歳で使用しても35歳時点の妊娠率に近い成績が期待できるとされています。キャリアやライフプランとの両立を図りながら、将来の選択肢を残せる点は大きな利点でしょう。
一方で、デメリットやリスクも正しく理解しておく必要があります。まず、採卵には卵巣刺激のための注射が約10日間必要で、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクが伴うことは知っておきたいポイントです。また、凍結した卵子が融解時にすべて生存するとは限らず、受精・着床・妊娠継続の各段階でそれぞれハードルが待ち構えています。
さらに見落とされがちなのが、卵子を凍結しても出産時の母体年齢は変わらないという事実です。高齢出産に伴う妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの産科リスクは、凍結した卵子を使った妊娠であっても同様に残ります。
卵子凍結クリニック選びで見るべき5つの判断基準
卵子凍結のクリニック選びは、単に「近いから」「安いから」で決められるものではありません。ここでは、後悔しないクリニック選びに欠かせない5つの視点を解説します。
治療実績と採卵数の実績を確認する
卵子凍結を行うクリニックには、生殖医療を専門とするクリニック、大学病院の生殖医療部門、卵子凍結に特化した施設など、いくつかのタイプがあります。
ここで見落としがちなのが、「体外受精の実績」と「卵子凍結の実績」は別物だという点です。体外受精では受精卵(胚)を扱いますが、卵子凍結では未受精の卵子を扱うことになり、両者の技術的難度は異なります。未受精卵は受精卵より凍結・融解時のダメージを受けやすいため、未受精卵の取り扱いに十分な経験があるかどうかを確認することが重要です。
具体的には、「年間の採卵件数」「未受精卵の凍結件数」「凍結融解後の卵子生存率」などのデータを公開しているクリニックは信頼性が高いといえます。数字を出しているということは、それだけ自施設の成績に自信を持っている証でもあるからです。
培養士(エンブリオロジスト)の技術力と体制
採卵後の卵子を実際に扱い、凍結作業を行うのは培養士です。医師の技術だけでなく、培養室のスタッフの経験年数や体制も大きく成績に影響します。
楠原ウィメンズクリニックでは、超急速ガラス化保存法(Vitrification法)を採用しており、毎日その日に行われる採卵や培養の状態を培養士からドクターへ報告する体制を整えています。医師と培養士が情報を共有し、別の立場から検討するプロセスは、卵子の扱いにおける安全性と質を高める重要な仕組みです。
クリニックを選ぶ際には、培養室の体制やスタッフの人数、培養士からの説明機会があるかどうかも確認してみてください。卵子凍結の成否は、採卵の腕だけでなく「採った後の扱い」で決まるといっても過言ではありません。
費用の「総額」で比較する
卵子凍結の費用を比較する際、「採卵・凍結費用」だけに目が行きがちですが、実際にはそれ以外のコストが積み重なります。卵子凍結にかかる費用の内訳としては、事前検査(感染症採血・AMH検査など)、排卵誘発の薬剤費、採卵手術費、凍結保存費、そして毎年の保管延長料です。
さらに将来、凍結卵子を使って体外受精を行う際には、融解・顕微授精・胚移植の費用も別途発生します。
楠原ウィメンズクリニックでは、年齢や金額、将来への希望も含めて個別に選んでいただく3つのプランをご用意しています。
①東京都にお住まいの方が助成金内で受けていただき、卵巣低刺激のため身体への負担が少ない20万円(東京都助成金にて実質負担なし)プラン
②卵巣刺激もしっかり行い、凍結できる卵子の凍結個数も目指しながら費用負担を抑えた30万円(東京都助成金にて実質負担10万円)プラン
③痛みの少ない自己注射製剤を使用し、卵巣刺激を行い採卵した卵子は個数に限りなく凍結、採卵時の麻酔もしっかりできる45万円(東京都助成金にて実質15万円)プラン
費用を押さえたい、将来への可能性を高めたい、痛みが心配などそれぞれのご希望に合わせて選んでいただけます。
ポイントは、「初回費用」と「年間保管料」、そして「追加採卵が必要になった場合の費用」の3点セットで確認することです。初回費用が安くても保管料が高額だったり、追加採卵のたびに同額がかかるクリニックもあるため、5年単位のトータルコストをシミュレーションしておきましょう。
通いやすさと診療体制
卵子凍結は、一度の通院で完結する治療ではありません。事前検査、排卵誘発中のモニタリング(通常3〜4回)、採卵手術と、1周期あたり5〜7回程度の通院が必要です。目標個数に届かなければ、周期をあけて再度採卵を行う場合もあります。働きながら治療を受ける方にとっては、アクセスの良さと診療時間の柔軟性が通院継続の鍵になります。
銀座駅A1出口すぐの立地にある楠原ウィメンズクリニックは、平日夜20時まで診療を行っており、仕事帰りの通院にも対応しやすい体制です。土日祝日も診療を実施しているため、平日に休みを取りづらい方でもスケジュールを組みやすいでしょう。
また、卵子凍結は排卵のタイミングに合わせて採卵日が決まるため、「この日に必ず来てください」と言われることがあります。急な通院指示に対応できる立地かどうかは、意外と見落としやすい判断材料です。
カウンセリングの質とリスク説明の丁寧さ
卵子凍結を検討する段階で、クリニックのカウンセリング体制を見極めることが大切です。
なぜなら、卵子凍結は「する」と決めた後の治療だけでなく、「するかどうか」を判断するプロセスそのものに医学的な知識が必要だからです。信頼できるクリニックは、メリットだけでなく、リスクや限界についても率直に説明します。
「卵子凍結をすれば妊娠できる」という誤解を解き、年齢別の妊娠率の現実や、凍結卵子を使用しても妊娠に至らない可能性について伝えてくれるかどうかは、そのクリニックが患者の利益を最優先に考えているかどうかの証明です。初診やカウンセリングの段階で、質問に対して丁寧に答えてくれるか、データを示しながら説明してくれるかを確認しましょう。
楠原ウィメンズクリニックでは体外受精セミナーを定期開催しており、治療の流れやスケジュール、費用について事前に詳しく知ることができます。楠原ウィメンズクリニックでは、卵子凍結に関する個別相談を承っています。ご自身の年齢や卵巣予備能に合わせた最適なプランについて、生殖医療専門医が丁寧にご説明します。
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卵子凍結クリニックのタイプ別の特徴を知っておく
卵子凍結に対応するクリニックは、大きく3つのタイプに分けられます。それぞれの特徴を理解しておくと、自分に合った施設を見つけやすくなるはずです。
1つ目は、生殖医療専門クリニックです。体外受精や顕微授精を日常的に行っており、採卵から凍結、将来の融解・受精・胚移植まで一貫して同じ施設で対応できる点が最大の強みです。楠原ウィメンズクリニックはこのタイプに該当し、不妊症への診療実績が10年以上の生殖専門医がエビデンスに基づいた診療を提供します。卵子凍結だけでなく、将来その卵子を使って体外受精を行う段階でも、同じチームに診てもらえる安心感は見逃せません。
2つ目は、卵子凍結に特化したサービス型の施設です。採卵と凍結に絞ったサービスを提供し、保管は外部の卵子バンクに委託するケースが多く見られます。料金がわかりやすく設定されている反面、将来卵子を使いたいときに「どのクリニックで体外受精を受けるか」を改めて探す必要が出てきます。
3つ目は、大学病院の生殖医療部門です。高度な医療設備と専門スタッフが揃っていますが、外来の混雑や予約の取りにくさがネックになる場合もあります。合併症リスクが高い方や、医学的適応の卵子凍結が必要な方には心強い選択肢でしょう。
クリニック選びの際に忘れてはならないのは、「凍結する時」と「使う時」は別のタイミングだという点です。凍結時に選んだクリニックで将来そのまま体外受精を受けられるのか、転院が必要になるのかで、手間やコストが変わってきます。
長期的な視点で考えれば、凍結から使用まで一貫対応できる生殖医療専門クリニックが、もっとも効率的な選択になることが多いといえるでしょう。
年齢と卵子凍結個数の関係は「いつ」「何個」が分岐点
卵子凍結を考えるうえで避けて通れないのが、「何歳で凍結するか」と「何個凍結するか」の問題です。
日本生殖医学会のガイドラインでは、卵子凍結は卵子の質が保たれる36歳未満で行うのが望ましいとされています。40歳を超えての凍結保存、および45歳を超えての使用は推奨されていません。また自治体からの助成金にも年齢制限があります。
年齢が上がるほど目標個数が増える理由は、卵子の質の低下にあります。加齢に伴い卵子の染色体異常の頻度が増えるため、正常な胚が得られる確率は下がり、より多くの卵子が必要になるのです。
つまり、30代前半と後半では、同じ「卵子凍結」でもかかる費用や期間に大きな差が生じうるといえるでしょう。「もう少し落ち着いてから考えよう」と先延ばしにするほど、必要な採卵回数と費用は増加する傾向にあります。
検討段階で一度AMH検査(卵巣予備能の指標となる血液検査)を受けておくと、自分の卵巣機能の現状を把握でき、具体的な判断材料になるはずです。
卵子凍結の流れ
卵子凍結は大きく4つのステップで進みます。全体のスケジュール感を把握しておくと、仕事や生活との調整がしやすくなります。
初診・事前検査
初診では、問診と超音波検査、血液検査(感染症・AMHなど)を実施します。健康状態に問題がなければ、次の月経周期から卵巣刺激を開始できるでしょう。
楠原ウィメンズクリニックでは、初めての方はWebシステムから予約を取ることが可能です。
排卵誘発(卵巣刺激)
月経開始後、排卵誘発剤を使って卵巣内の複数の卵子を同時に育てていきます。
期間は約10〜14日間で、この間に3〜4回通院してホルモン値や卵胞の発育状況をモニタリングするのが一般的な流れです。
注射は自己注射で対応できるクリニックもあり、楠原ウィメンズクリニックではゴナールF皮下注への変更も選択可能となっています。
採卵手術
卵胞が十分に発育したら、経腟超音波ガイド下で採卵を行います。採卵自体は15〜30分程度で、局所麻酔または静脈麻酔のもとで実施されるのが一般的です。
採卵日はおおむね月経開始の2週間前後になることが多く、日程は卵子の成熟に合わせて、直前に確定する場合もあるため、スケジュールに余裕を持っておきましょう。
凍結保存
採取された卵子のうち成熟卵であることが確認されたものを、超急速ガラス化保存法により凍結します。
液体窒素(マイナス196℃)の中で保管することで、細胞の機能を損なうことなく長期にわたる保存が可能になります。
保管期間は1年単位の更新制で、楠原ウィメンズクリニックの延長料は年間55,000円です。
凍結卵子の使用は満45歳の誕生日までという期限があるため、長期的なライフプランも踏まえて検討しておくとよいでしょう。
東京都の卵子凍結助成金制度を活用するポイント
東京都では、将来の妊娠に備える卵子凍結に対して助成金制度を設けています。
東京都福祉局が実施するこの制度は、都内在住の18〜39歳(採卵日時点)の女性が対象で、卵子凍結を実施した年度に上限20万円、翌年度以降は保管に係る調査に回答した際に年2万円(2028年度まで)が助成されます。助成金を利用するためには、いくつかの重要なステップがあります。
まず、東京都が開催するオンライン説明会に参加する必要があり、説明会参加日から1年以内に医療行為を開始しなければなりません。また、都が指定する「登録医療機関」で治療を受ける必要があります。楠原ウィメンズクリニックは東京都の卵子凍結助成制度の登録医療機関であり、助成金を活用した卵子凍結に対応しています。
助成金を利用する場合のクリニック選びで特に注意すべき点は、説明会参加前に治療を開始してしまうと助成の対象外になることです。「先にクリニックを受診してから説明会に参加しよう」という順序では、助成金を受け取れなくなる可能性があるため、必ず説明会参加→協力申請→承認→治療開始の流れを守りましょう。
楠原ウィメンズクリニックの場合、初回卵子凍結費用に対して東京都の助成金(上限20万円)を利用すると、治療の希望に合わせたプランから選び、自己負担はなしから15万円まで軽減されます。
さらに、凍結卵子を将来使用して生殖補助医療を受ける際にも、1回上限25万円(最大6回まで)の助成が別途設けられているため、長期的な費用計画に組み込んでおきましょう。
凍結卵子を使って妊娠するまでの道のり
卵子凍結はゴールではなく、あくまで将来の妊娠に向けた「スタート地点」に立つための準備です。凍結した卵子を実際に使うときの流れも、クリニック選びの段階から理解しておくことが望ましいでしょう。
凍結卵子を使用する際は、まず卵子を融解し、パートナーの精子と顕微授精を行います。通常の体外受精とは異なり、未受精の凍結卵子には必ず顕微授精(ICSI)が求められます。1個の精子を直接卵子に注入するこの方法で受精が成功し、胚が順調に発育すれば、数日間の培養を経て子宮に移植するという流れになるでしょう。
ここで意識しておきたいのが、凍結から使用までの間に生じる「脱落率」です。凍結した卵子がすべて融解後に生存するわけではなく、生存した卵子がすべて受精するわけでもありません。受精したとしても、胚として良好に育つかどうかはまた別のハードルです。
だからこそ、「凍結数=使える卵子の数」ではないことを事前に理解しておくことが重要になります。
目標凍結個数を10〜15個としているのは、この脱落率を踏まえたうえで、最終的に移植可能な胚を確保するための現実的な目安なのです。また、凍結卵子を使った体外受精を受けるクリニックが、凍結を行ったクリニックと異なる場合、凍結卵子の移送手続きが発生します。
移送中の温度管理やリスクを考えると、凍結から使用まで同一施設で対応できる体制のほうが、安全面でも効率面でも優れているといえるでしょう。
楠原ウィメンズクリニックで卵子凍結の相談を
卵子凍結のクリニック選びは、今の自分だけでなく、将来の自分のための判断です。
費用や立地だけでなく、治療実績、培養室の体制、カウンセリングの質まで含めた総合的な視点で比較検討することが、後悔のない選択につながります。
楠原ウィメンズクリニックは、1996年の開業以来、生殖医療の分野で長年の実績を積み重ねてきました。
日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医および日本生殖医学会生殖医療専門医が在籍し、一人ひとりの年齢や卵巣機能に応じた卵子凍結プランをご提案しています。
銀座駅A1出口すぐという好アクセスに加え、平日夜20時までの診療や土曜日曜の診療も可能です。
働きながら卵子凍結を進めたい方にも通いやすい環境を整えています。
「まだ決めていないけれど、まずは話を聞いてみたい」という段階でも構いません。
ご自身の卵巣予備能や年齢に合わせた凍結計画について、まずは一度ご相談ください。
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不妊症治療ガイド(参考情報サイト)



